鳩間島のおすすめ観光スポット

鳩間島は、八重山諸島の玄関口である石垣島から高速船で行くことができる小さな島ですが、人口が少ない長閑なところで、サンゴ礁が隆起してできたと言われています。

人気の竹富島に比べると、少しアクセスが不便なこともあって、訪れる観光客、旅人の多くは、八重山諸島のリピーターです。

ここでは、鳩間島の基本情報や島の特徴、観光スポットなどを紹介します。

鳩間島の基本情報

鳩間島は、八重山諸島を構成する島々のうちの1つで、石垣島の西、西表島の北に位置しています。人口や訪問する観光客が少ない島で、竹富町役場に掲載されたデータでは以下のとおりです。

人口(2024年2月時点)68人
年間観光客数(2023年)5,274人

この年間観光客数は、竹富島の1/75しかおらず、人が住む場所として日本最南端である波照間島に比べても1/7しかいません。如何に少ないかわかりますね。

また、島の大きさは以下のとおりです。

島の面積0.96km2
島の周囲3.9km

このように小さな島でもあり、都会暮らしの人には想像しがたい現実世界から離れた環境にある島です。

鳩間島の特徴・魅力

鳩間島とサンゴ礁
鳩間島とサンゴ礁

鳩間島の特徴は、前述したように小さな島であることと、観光客も含めた人が非常に少ないという点です。

しかし、鳩間島の沖には、素晴らしい海とサンゴ礁があることから、島の近くでシュノーケルツアーなどが毎日のように開催されており、その参加者たちがお昼休憩で島に立ち寄っています。この人たちだけでも、多い日は20人以上が立ち寄っていることから、おそらく、前述の観光客には含まれていません。

この島の魅力は、何といってもその長閑な島の風情です。そして、島の周囲に広がる美しいエメラルドグリーンの海で、その美しさは鳩間ブルーとも呼ばれています。

また、2005年に日本テレビ系列で放送されたドラマ「瑠璃の島」の舞台であることや、ゴールデンウイークに開催される鳩間島音楽祭が特徴でもあります。鳩間島音楽祭は、1日だけの開催ですが、その日だけは多くの人が押し寄せて普段の島の雰囲気とは全く違ったものとなります。

鳩間島へのアクセス方法(行き方)

鳩間島のいとま浜ターミナル
鳩間島のいとま浜ターミナル

鳩間島へのアクセス方法を紹介します。

石垣島から高速船で行く

鳩間島へは、石垣島にあるユーグレナ石垣港離島ターミナルから、高速船にのって約40~60分です。時間差が大きいのは、鳩間島だけに行く便がなく、西表島の上原港行きと兼ねているからで、石垣島から上原港まで40~45分、その後、10分くらいで鳩間島へ行く流れです。西表島の上原港から鳩間島は近いです。

ただし、上原港行の全ての高速船が鳩間島に寄るわけではありません。八重山観光フェリーと安永観光が高速船を運行していますが、鳩間島に行くのは、それぞれが2便/日(2社合計で4便)だけです。

基本的には、朝の便で石垣島から鳩間島へ行き、午後(15時台)の便で鳩間島から石垣島へ戻ることができます。時期により高速船の時間が変わるため、必ず、各社の時刻表を見て旅の計画を立てましょう。

西表島から高速船で行くこともできる

前述したように、石垣島発の高速船が西表島の上原港と絡めて鳩間島へ行っているので、西表島から鳩間島へ行くこともできます。実際に、両島を一緒に観光する人もいて、その場合は西表島の西部に宿泊する人が多いです。

高速船の運賃

高速船の運賃は、八重山観光フェリーと安永観光の2社とも同じです。

石垣島 - 鳩間島

種別片道往復
大人(中学生以上)2,990円5,770円
小人(小学生)1,500円2,900円
(2024年3月23日現在の運賃表)

西表島(上原港) - 鳩間島

種別片道往復
大人(中学生以上)1,120円2,160円
小人(小学生)580円1,120円
(2024年3月23日現在の運賃表)

欠航が多く、船酔いに注意

石垣島と鳩間島間の航路は、海況次第で欠航となることが多いです。石垣島から日帰り旅行を計画していて、行けたけど戻れないという可能性もある島なので、注意が必要です。特に冬季は海況が安定しないため、欠航が多い航路として有名です。

また、この航路は、欠航しなくても海況次第でフェリーの揺れが大きいことも少なくないので、船酔いには要注意です。酔い止めは容易しておくべきです。

鳩間島の島内移動

鳩間島は本当に小さな島ですし、集落は島の南部の狭い範囲に1箇所だけです。また、高速船が到着する鳩間港(いとま浜ターミナル)から集落まで歩いてすぐの距離です。つまり、島内移動は徒歩で十分です。バス、タクシーどころか、レンタサイクルもありません(そもそも必要ない)。

飲食店と宿泊施設

鳩間島の飲食店で食べたそば

鳩間島は小さいながらも、飲食店や宿泊施設が少しだけありますので、説明します。

飲食店

鳩間島には、飲食店が僅かに3~4店舗だけあります。ただし、休業日も多く、日帰り観光に行ったものの、ランチを食べられないというリスクがありますので、石垣島などで食べ物と飲み物を買っていくことをお勧めします。特に冬季などのオフシーズンは気を付けてください。

宿泊施設

鳩間島には、民宿が点在しています。この島にはまっているリピーターが多いこともあり、それぞれの民宿にリピーター、常連客がいることが多いです。何もない島ですが、のんびりしたい人は民宿に泊まって、宿の人やリピーター客と触れ合うのも楽しいでしょう。

鳩間島の観光スポット・名所・遊び方

小さな鳩間島ですが、観光スポットと遊び方を紹介します。

鳩間島灯台と鳩間中森

港から見た鳩間島灯台
港から見た鳩間島灯台

鳩間港(いとま浜ターミナル)から北へ歩いて行くと、鳩間中森という標高34メートルの高台があり、そこに白い灯台が佇んでいます。それが、鳩間島灯台です。上の写真の中央にあるものです。

1948年に設置された灯台で、鳩間島へ向かう高速船から島の中央付近に建っている様子を見ることができます。

この灯台に登ることはできませんが、その足元あたりから鳩間島の周囲の海を見られます。この島を訪れるほぼ全ての人が行っています。

鳩間島灯台
鳩間島灯台

鳩間島の周回コース散策と美しいビーチ

鳩間島には、外周部を散策できるコースがあります。歩いても2時間かかりませんので、時間がある人なら散策するとよいでしょう。島仲浜、武士家、立原浜、五兄弟ガジュマル、屋良浜、船原浜などを巡りなら歩くコースです。島の民宿に宿泊する人なら、宿で自転車を借りられることもあるので、確認してください。

どの浜も美しいですが、人がほとんどおらず、貸し切り状態になることが多いです。泳いでトラブルになっても気づいてもらえないため、遊泳するというよりもビーチでのんびり過ごす方がよいでしょう。

集落の散策

鳩間の集落の様子
鳩間の集落の様子

鳩間島の集落は本当に小さなところですので、ゆっくり散策しても20分くらいです。点在する住居や郵便局跡地、いくつかの御嶽などがあります。集落のはずれに鳩間小中学校がありますが、立ち入り禁止になっていますので、入らないように注意しましょう。

垣間見える海
垣間見える海

集落の海よりを歩くと、垣間見える海の風景が綺麗で、しばらくの間、佇んでいたくなります。

いとま浜ターミナル周りの美しい風景

美しいいとま浜ターミナル
美しいいとま浜ターミナル

鳩間島の港は、いとま浜ターミナルと呼ばれています。この港から見える港内外の風景は本当に美しく、特に突堤から見える風景は一見の価値があります。上の写真は、港の中なのにこんなにも綺麗な海なんです。信じられますか?

鳩間港の西にある突堤と海
鳩間港の西にある突堤と海

運がよければ、突堤の西側でウミガメが見られることもあります。

よく後述するシュノーケルツアーの参加者(ツアー客)が、突堤で休んでいる姿が見られます。

鳩間ブルーでのシュノーケルとバラス島

シュノーケル時に撮影したサンゴ
シュノーケル時に撮影したサンゴ

鳩間島の周囲には、エメラルドグリーンの鳩間ブルーと呼ばれる美しい海とサンゴ礁が広がっています。これを目当てに、シュノーケルツアーが行われていますので、参加すると海とサンゴ礁、色とりどりの魚たちを堪能することができます。石垣島近くのシュノーケルポイントより、水質がよく、サンゴが多いので、人気のツアーとなっています。

西表島の上原港付近を拠点に開催するツアー業者が多いですが、鳩間島にもツアー業者があります。また、数は多くないですが、石垣島からスタートする鳩間島沖のシュノーケルツアーもあります。

バラス島
バラス島

バラス島というサンゴの欠片でできた島に上陸できるツアーが人気になっていますが、バラス島は干潮時にしか現れない幻の島であることが魅力で、天候・潮の満ち引きなどの状態によって、現れる島の大きさも違ってきます。タイミングによっては、数人しか上陸できないほど小さなときもあります。