石垣島には人気の3大絶景トレッキングスポットがあり、そのうちの1つである屋良部岳のトロルの舌からは、御神埼や底地ビーチ、名蔵湾、ぶざま岳などの石垣島の名所・観光スポットを見ることができ、竹富島や小浜島、西表島などの離島を眺めることもできます。
そして何より、トロルの舌そのものの風景もまた人気の観光スポットの理由になっていますが、面白い名称でもあり、魅かれますよね!
ここでは、屋良部岳とそこにあるトロルの舌の基本情報と行き方、所要時間、登山の難易度、行くときの適切な服装、そして素晴らしい絶景写真を紹介します。
屋良部岳のトロルの舌とは?
屋良部岳のトロルの舌について基礎情報から紹介します。
屋良部岳は気軽に登れる石垣島の山
屋良部岳は「やらぶだけ」と読みます。読めましたか?
屋良部岳は、石垣島の西部にある山で、近くには島で最も有名な観光地である川平湾のほか、夕日の美しさが有名な名所である御神埼、遠浅の底地ビーチなどがある場所です。このあたりは、崎枝エリアと言われている場所でもあります。
非常に低い山で、標高は僅か216mしかありません。簡単に登れそうに思えますが、登る途中に断念する人もいる山なのです。詳しくは後述します。
トロルの舌
次にトロルの舌についての説明です。
トロルの舌は、屋良部岳の山頂付近にある岩場のことです。
しかし、その前にトロルの舌と言えば、ノルウェーのトロルトゥンガを思い浮かべる人も多いでしょう。北欧・ノルウェーの絶景名所ですね。絶壁から突き出た岩が、トロルトゥンガ、つまりトロルの舌と呼ばれているのですが、屋良部岳にある岩がこれに似ていることから、最近ではトロルの舌と呼ばれて人気になっているわけです。
ちなみに、トロルとは、ノルウェーで伝わる妖精です(筆者は調べるまで怪物だと思っていました!)。妖精と言っても巨大なものです。とはいえ、描かれ方はいろいろあるようです。
本家ノルウェーのものほどの迫力はないですが、それでも十分に楽しめる絶景ポイントです。
トロルの舌から見える絶景写真
トレッキングのルート上は森の中を歩いていくので、途中の景色はありませんが、急に大きな岩が見えてきます。そこがトロルの舌のすぐ下に出たところです。ここでトロルの舌とその向こうに見える海・空に思わず歓声を上げてしまうでしょう!
さらに、その岩(トロルの舌)の上に登ってみると、石垣島の数々の絶景を幅広く見ることができて感動ものです。
夕日の名所である御神埼、遠浅でゆっくり過ごせる底地ビーチ、シュノーケルスポットとして有名な大崎ビーチ、名蔵湾の綺麗な海、川平湾絶景テラスで有名なぶざま岳、竹富島や小浜島、西表島といった離島、そして綺麗な海と空、山々まで一望することができ、本当に絶景を見られるポイントなのです。
こんな不思議な形をした岩場に登ることもワクワクしますが、そこから見られる景色が本当に最高なのです。
御神崎から見えるトロルの舌
屋良部岳のトロルの舌の近くある観光スポットである御神崎(うがんざき)は、トロルの舌と一緒に周る人も多いです。
御神崎も絶景を楽しめるので、ぜひ行ってみてください。そして行ってみたときに、ぜひ屋良部岳の方も見てみましょう。実は、御神崎の灯台付近から、トロルの舌が見えるのです。
以下の写真を見て、どれがトロルの舌かわかりますか?
山頂の少し左下に突き出た岩が、トロルの舌なのです。
トロルの舌へ行くときの注意点
トロルの舌からは下の写真のような綺麗な石垣島の海も見られるのですが、ここまで行くときに注意すべき点を紹介しておきます。
一人で行くとちょっと危険
登るルートは途中で迷うようなところではないですが、滑りやすくて怪我をする人もいます。また、山頂の岩場に登ったときに滑って転ぶリスクもあります。そうして、怪我をしたとき、低い山とはいえ山です。動けずに困ってしまうことにもなりえます。
明るい時間帯に行こう
日が落ちると何も見えない暗い場所で、森の中を下山するので足元が暗くて危険です。明るい時間に行って下山するようにしましょう。暗くなると登ってくる人もいないので、怪我をして動けなくなると大変ですね。途中、携帯電話の電波が入りづらいこともあります。
服装
お勧めは、季節を問わず、長袖シャツ・長パン・トレッキングシューズです。半袖・半パンは虫や草木で切れるリスクのことを考えておきましょう。個人的には、野底マーペーより登りやすいので、そこまで気にしないですが、半袖・半パンはできれば避けたいです。
また、サンダルはやめておきましょう。途中で滑っている人も見かけますが、見ていても怖いです。また、サンダルでトロルの舌の上に登っているのもちょっと怖いですね。
屋良部岳のトロルの舌への行き方(アクセス方法)と登山ルート、所要時間
トロルの舌への行き方(アクセス方法)と登山ルートを紹介します。
行き方(アクセス方法)
屋良部岳にあるトロルの舌の凡その位置は、以下の地図のとおりです。
最寄りのバス停が県道79号線にある「崎枝」になるのですが、ここから歩くと遠いですし、登り道はなかなかきついです。多くの観光客は、車(レンタカー)で屋良部岳の中腹まで行き、登山口から歩いて登っていきます。これが最もおすすめの方法です。
新石垣空港より車で約40分です。石垣市街地からなら、40分弱です。川平湾など石垣島の西側をドライブするときに一緒に寄ってみることをお勧めします。
車で向かう途中、曲がるポイントでわかりづらいのは以下の2点(写真)です。
石垣市立崎枝小中学校のすぐ手前を左折してください。右へカーブしているところの目の前にある建物が小中学校です。
そして、左折してすぐに右折するのですが、以下の写真のようなところで右折できる道が見づらいです。ただ、ゆっくり走行すれば必ず気づけます。
上の写真の右にある草むらの向こう側に右折できる道があります。
その後は、しばらくの間、山を登っていくルートになります。
駐車場
屋良部岳の中腹まで行くと、駐車スペースがあります。ただし、そう広くはなくて3~4台くらいしか駐車できません(他に路駐している車を見かけることもありますが)。駐車スペースは登山口のすぐ目の前にありますので便利ですね。
登山口と登山ルート
トロルの舌へ向かう登山口と登山ルートを紹介します。
トロルの舌への登山口
登山口さえわかってしまえば、ルートは簡単で迷う可能性は低いです。ただし、前述のとおり急な勾配で滑りやすい日もあるので、注意はしてください。
追加情報(2024/2/28に追記)
2024年2月28日時点では、登山口に小さな看板が設置されていましたので、すぐに気づけるでしょう!かわいい看板ですね。
登山ルート
駐車スペースから山頂にある岩場(トロルの舌)まで歩いて10~15分くらいです。時間だけを考えれば、「簡単に行けそうだ」「誰でも登れる」と思えますね。しかし、意外と途中で断念して引き返している人を何度が見ました。
まず、登るルートの大半が急な勾配になっていて、短時間の割に体力が必要だということと、雨の後はかなり滑りやすくなっていて危ないからです。また、油断しすぎてサンダルで行く人もいて、より危ないです。ただ、若い人なら、どんどん登っていくところを見かけます(サンダルはやめてほしいが)。
なお、季節にもよりますが、人がそう多く大量に押し寄せる場所ではないので、タイミングによっては他の人がほとんどいないこともあります。
上の写真のように、いくつか岩を登るポイントもあるので、ご年配の方は断念している人を見かけます。
追加情報(2024/2/28追記)
以前は、古いロープのみだったので「大丈夫かな?」と思いながら進んでいましたが、今は新しいロープが設置されていました。
所要時間
駐車スペースから山頂のトロルの舌まで歩いて10~15分ですから、往復で30分までです。あとは山頂の岩場でどれだけゆっくりするかですが、15~20分くらいの滞在の人が多いようです。個人的には、30分以上はゆっくり景色を楽しんで欲しいですが、皆さん、慌ただしく写真撮影して去っていく姿を見かけます^^
駐車スペース(登山口がある場所)と山頂の往復と山頂での滞在で合計1時間くらいまでといったところですね。
住所 | 沖縄県石垣市崎枝 |
料金 | 無料 |
駐車場 | 駐車スペースあり(無料) |
トイレ | なし |
自動販売機 | なし |
営業時間 | 施設ではないため設定なし ただし、有料現地ツアーで行くなら業者次第 |
定休日 | 施設ではないため設定なし ただし、有料現地ツアーで行くなら業者次第 |
近隣の飲食店 | 徒歩圏にはなし |
主なアクセス方法 | 車(レンタカー)で市街地から40分く弱、新石垣空港から40分くらい |
石垣島の3大絶景トレッキングスポット
記事の冒頭で石垣島には人気の3大絶景トレッキングスポットがあると書きましたが、その3つを紹介しておきます。
1つ目が、ここで紹介した「屋良部岳のトロルの舌」です。そして、他の2つは「野底マーペー」と「ぶざま岳の川平湾絶景テラス」です。いずれもそこから見る景色が最高で、一度は訪れたいスポットです。この3つのなかでは、ぶざま岳の川平湾絶景テラスが一番難易度の高い山です。
いずれも現地ツアーでガイドが同行するものがあるので、レンタカーを借りていない人は、ガイドツアーの利用も検討するとよいでしょう。
石垣島の3大絶景トレッキングスポット
投稿者プロフィール
- 石垣島を中心とした八重山諸島が大好きな運営者が、実際に現地で見聞き・体験した情報を発信している。
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